居抜き物件の造作譲渡費相場と注意点チェックリスト
居抜き物件の造作譲渡費は不動産屋的には価値ゼロ引渡し状況別比較表・内見チェックリスト16項目・前テナント資産と貸主資産の確認方法まで、仲介1,000件超のプロが全て公開
仲介1000件の現場では、居抜き物件の魅力に飛びつき、結果として失敗するケースを数多く見てきた安さに惑わされることなく、事前の確認が重要だ
板橋区でスクール事業の物件を探していた会員さんは、倶楽部で学んだ「貸主提出資料」を提出し、競争激しい中で逆指名を受け、フリーレント1.5ヶ月・30万強の削減を実現した
居抜き物件とは、前のテナントの内装・設備がそのまま残っている物件のことスケルトン(何もない状態)から工事するより初期費用を大幅に抑えられるため、個人の飲食店開業者に人気がある
ただし、1,000件以上の仲介をやってきて断言する居抜き物件で失敗する人は、安さに飛びついて「なぜ前の店が撤退したか」を調べていないそして造作譲渡費の相場を知らずにぼったくられている
造作譲渡費の真実 — 不動産屋的には価値ゼロ
倶楽部会員さんの実際の成果
倶楽部のチャットを覗きながら交渉したらうまくいきました。聞いたりしたわけでもないのに結果が出た(会員報告より)
複数社申込みの中でフリーレント1ヶ月半取れた(会員報告より)
わずかな金額でも積み重ねると固定費が大きく変わると実感した(会員報告より)
居抜き物件の造作譲渡費について、不動産屋の本音を言う
中古の厨房設備や内装に、不動産的な資産価値はほぼゼロこれが業界の常識前テナントが「300万円で設備を入れたから200万円で」と言っても、5年使った中古設備の市場価値は数十万円がいいところ
理由は単純中古の厨房設備は次の入居者の業態に合うとは限らない居酒屋の設備がそのままカフェに使えるか?使えない結局は撤去して新しい設備を入れるケースが多いだから不動産屋的には「残置物」であって「資産」ではない
前テナントが造作譲渡費ゼロでも得をする理由
ここが多くの人が知らないポイント前テナントにとっては、造作を残して退去するだけで原状回復費用を免れるメリットがある
原状回復(スケルトン戻し)の費用は坪5万〜10万円15坪の物件なら75万〜150万円造作譲渡費ゼロでも、前テナントは75万〜150万円の原状回復費用を払わなくて済むつまり造作譲渡費ゼロでも前テナントは得をしている
この構造を理解していれば、造作譲渡費の交渉で強気に出られる「前の方は原状回復費用が不要になるわけですから、造作譲渡費はゼロにしていただけませんか」と言えるかどうかで、数十万〜数百万円の差が出る
整体院を名古屋覚王山駅徒歩5分の物件で開業した会員さんは初期費用を100万円から60万円に削減し、フリーレント1ヶ月を獲得した
引渡し状況別比較表 — どの状態の物件が有利か
| 引渡し状況 | 内装工事費の目安 | 造作譲渡費 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| フルスケルトン | 坪30万〜50万 | なし | 自由な設計が可能 | 工事費が最も高い工期も長い |
| 事務所仕様 | 坪20万〜40万 | なし〜少額 | 電気・空調は使える | 厨房設備・給排水は新設が必要 |
| 居抜き(同業態) | 坪5万〜15万 | 0〜300万円 | 設備がそのまま使える工期最短 | 造作譲渡費が高いと逆に割高 |
| 居抜き(異業態) | 坪10万〜30万 | 0〜200万円 | 一部の設備は使える可能性 | 使えない設備の撤去費が発生 |
同業態の居抜きが最もコスパが良いのは間違いないただし造作譲渡費が適正かどうかを必ず確認すること内装工事費と造作譲渡費の合計で比較しないと、「居抜きのほうが安い」は成り立たない
飲食店2店舗を同時に家賃交渉した会員さんは、家賃減額とフリーレントを獲得し、わずかな金額でも積み重ねることで固定費を大幅に削減したと報告
居抜き物件で失敗する人の3つの共通点
共通点1: 前テナントの撤退理由を調べない
前の店が潰れた場所で開業するこれ自体は問題ない問題は「なぜ潰れたか」を知らずに出すこと
撤退理由には2種類ある
- オーナー側の問題(経営力不足・資金ショート・体調不良・家庭の事情)→ 立地は問題ない可能性が高い
- 立地・物件の問題(客が来ない・排水が悪い・騒音・近隣トラブル)→ 同じ問題が自分にも起きる
仲介会社に聞けば、前テナントの撤退理由はある程度教えてもらえる聞かないのは論外さらにGoogleマップの口コミで前テナントの評判を調べることもできる
共通点2: 設備の状態を確認しない
居抜き物件の設備は「中古品」見た目はきれいでも中身が劣化しているケースが多い内見で「きれいですね」と言って契約する人が本当に多いが、見た目と中身は別物
共通点3: 造作譲渡料の相場を知らない
前述の通り、不動産屋的には価値ゼロ適正相場の考え方は「設備の残存価値(新品価格 × 残耐用年数/法定耐用年数)」で計算する5年使った厨房設備を新品価格で請求されたら、それは高すぎる
内見チェックリスト16項目 — これを全部確認してから契約する
1,000件以上の仲介で使ってきた内見チェックリスト居抜き物件の内見では最低限この16項目を確認する
物件基本情報(4項目)
- 前テナントの業態と撤退理由 — 仲介会社に必ず確認
- 引渡し条件 — 居抜きのまま? 一部撤去? 契約書に明記させる
- 残っている設備は「前テナント資産」か「貸主資産」か — これを確認しないと退去時に揉める前テナントが設置した設備は造作譲渡の対象貸主が設置した設備は物件の一部で、修繕義務は貸主にある
- 原状回復義務の範囲 — 居抜きで入っても退去時にスケルトン戻しを求められるケースがある賃貸借契約の条項で必ず確認
厨房設備(6項目)
- 厨房設備の製造年と使用期間 — 銘板で確認10年以上の設備は交換リスク大
- 冷蔵庫・冷凍庫の動作確認 — 電源を入れて温度が下がるか実際に確認圧縮機の異音チェック
- ガスコンロ・オーブンの点火確認 — 全口点火して火力を確認安全装置の動作も
- 食洗機の動作確認 — 実際に水を流して排水まで確認
- グリストラップの状態 — 蓋を開けて中を確認清掃不足で詰まっていると修理に数十万円
- 排気ダクトの状態 — 油汚れ・劣化・臭いのチェックダクト清掃だけで10万〜20万円かかる場合も
建物設備(4項目)
- 空調設備の動作確認と製造年 — 業務用エアコンの交換は50万〜100万円10年以上なら交換前提で予算を組む
- 給排水管の水漏れチェック — 全ての蛇口を開けて排水の流れを確認老朽化で水漏れが起きると営業停止リスク
- 電気容量の確認 — 契約アンペア数とブレーカーの確認前の業態と電力消費が異なると容量変更工事が必要(10万〜30万円)
- 壁・床・天井の劣化 — 壁のひび割れ、床の沈み、天井のシミ(雨漏りの痕跡)をチェック
コスト関連(2項目)
- 造作譲渡料の内訳明細 — 「一式○○万円」ではなく、設備ごとの金額明細を要求する明細を出さない前テナントは要注意
- 追加工事が必要な箇所の見積もり — 内見後に内装業者を連れて再訪し、追加工事の概算を取るこの費用を造作譲渡費との合計で評価する
居抜きが「お得」になるケースとならないケース
お得になるケース
- 前テナントと同業態(設備がそのまま使える)
- 設備が新しい(5年以内)
- 前テナントの撤退理由がオーナー側の問題
よくある質問
Q. 居抜き物件の造作譲渡費はどのように交渉しますか?
A. 造作譲渡費は原状回復費用を基に交渉可能です前テナントの利益を考慮し、ゼロ提示も有効な戦略です
Q. 前テナントの撤退理由はどのように確認すべきですか?
A. 仲介会社やGoogleマップの口コミで確認できます撤退理由の把握は成功の鍵です
Q. 内見時に特に注意すべき設備は何ですか?
A. 厨房設備の製造年や動作、グリストラップの状態は必須チェック項目です修理費用が高額になるためです
Q. 倶楽部のセミナーはどのように参加できますか?
A. 倶楽部の「店舗運営を左右する不動産契約条件 見落としがちなポイント5選」セミナーで詳しく解説しています
Q. 物件の取得費用を削減する具体的な方法はありますか?
A. フリーレントや定額修繕費の交渉が有効です会員事例では初期費用を数十万円削減したケースがあります
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